別冊 Mail Magazine adica 1999年2月23日(火)
RADICA EXPRESS SELECTION
Happy99.exeは
インフルエンザに似ているコンピューターウィルス


 最近、「Happy99.exe」というウィルスが大流行している。
 発病するとWindowsのシステムに直接働きかけて、メールに自分の分身を添付してしまう。まるで、咳の中に、風邪のウィルスが入っているようなものだ。
 発病したウィルスは、OutlookやBecky!などのメールソフトウェアには直接働きかることはしない。 Happy99.exeというファイルを、メールソフトから電話回線に至るまでの途中で無理矢理紛れ込ませるため、 メールを送信した本人はウィルスを相手に送りつけてしまったことにほとんど気が付くことがない。
 このウィルスは、Happy99.exe、SKA.EXE、SKA.DLLという3つのファイルで構成されている。
 Happy99.exeはいわば、卵のようなもので、ウィルスがメールに添付して送りつけてくるファイルだ。 アプリケーションの形式になっていて、起動すると「Happy New Year 1999!」という、いまでは季節はずれになってしまったメッセージとともに、 スクリーンセーバーのようなきれいな花火の絵が表示される。
 Happy98.exeを起動すると、知らぬ間に「SKA.EXE」と「SKA.DLL」という2つのファイルが、システムフォルダーに配置される。 これがウィルスの本体だ。Happy98.exeはさらに、もともとシステムフォルダーに含まれている「WSOCK32.DLL」というファイルを改竄して、ウィルスが活動出来るようにする。
 ファイル破壊などの悪質な動きはしないウィルスだ。除去も比較的簡単に行うことが出来る。 ウィルスとして活動できるのもWindows95/98のみで、NTなら発病は不可能で、Macintoshなどでは花火の絵すら見ることができない。
 しかし、このウィルスでHappy99.exeファイルを送りつけてしまうことはかなり恥ずかしいことだ。ウィルス対策がなにもなされていないことを暴露しているようなものだからだ。

○ Ska Virus
http://www.null.nu/happy99/

○ 要注意、WSOCK32.DLLを改ざんするウイルス「W32/Ska」、国内でも発見
http://www.zdnet..co.jp/internet/news/9902/02/news03.html

□□ [紅屋鉄之助 tetsu@ninjin.net]


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