別冊 Mail Magazine adica 1999年1月27日(水)
RADICA EXPRESS SELECTION
国産OS「BTRON」
普及のためのベンチャー企業が誕生

 15年ほど前、日本で「TRON(トロン)」というプロジェクトが始まった。MS-DOS全盛のその当時、使いやすいコンピューターを作るというプロジェクトだ。 その中で生まれたのが、「TRON OS」だ。
 TRON OSは、工業用ロボットなどに広く使われている「ITRON」、NTTドコモなども採用している通信用の「CTRON」、パソコン用の「BTRON」、 Javaのための「JTRON」等、様々な形態のものが発表されている。
 ITRON、CTRONなどは、社会の裏方として、普段見えないところで非常に広く使われているが、パソコン向けのBTRONはほとんど見かけることがない。 大きな期待を受けながらも、結局普及しなかったのは、日米貿易摩擦の影響で、採用を自粛せざるを得なかったという歴史が深い陰を投げかけているためだ。
 そのBTRON普及を活動の中心に据え、世界へ向けて再び売り出すために、「株式会社セネット」が活動を始めた。
 「Linuxがこれだけ普及しているいま、なんでいまさら、化石のようなBTRON?」「どうせ、何も知らないじいさんが勘違いしただけじゃないの?」 とインターネットでの反応は冷ややか。
 発起人や取締役として同社の中心になっている、山口義人氏について調べてみたら、これがすごい人だった。 Webに掲載の情報によると、三菱電機顧問で、同社のマルチメディア戦略を決めていた人で、衛星事業からインターネット、Javaにも詳しく、 日本産業界のみならず米国にも顔が広い人のようだ。
 セネット社の活動方針に、「パソコン用だけでなく、ITRONのコントロールタワーとしてのBTRONの確立を目指し、 JTRON(JAVA TRON)の普及と米サンマイクロシステムズ社のJINI構想との連携を強化する」というのがある。
 どうも山口氏は、トロンとJavaとの親和性を高め、JavaとITRONの普及の波にBTRONをのせていこうという思惑のようだ。
 山口氏は64歳。年齢を感じさせない、新しい挑戦の始まりだ。

○株式会社セネット
http://www.dc-creative.co.jp/~sennet/
http://www.sennet.co.jp (1999/2/1より)

○Sunergy JAPAN:Yoshito Yamaguchi Bio(2年前までの履歴書)
http://www.nikkeivi.co.jp/sunergy/yamaguchibio.html

○産經新聞:ゴルフだけじゃありません。多才、変わる企業役員
http://netsv.sankei.co.jp/databox/paper/96/html/0618side14.html

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