| 別冊 Mail Magazine Radica | 1998年12月7日(月) |
| RADICA EXPRESS SELECTION | |
| 「しばしのお暇…」事故死したサイト管理者 | |
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インターネットの世界は、仕事や遊びのみならず、恋愛や結婚をする人も増えて、すでに人々の生活の場になって久しい。 インターネットが生活に密着すればするほど、その差はどんどん無くなって行くのが当たり前なこと。その中には、人が亡くなるということある。 「JRA騎手細江純子を応援するページ」は、掲示板が人気の競馬系のホームページ。日夜、掲示板ではページの主催者を交えて、競馬談義が花咲いていた。 そんなある日、ページ主催者の矢達宏氏が「しばしのお暇・・・・」という投稿をした。 なんでも余ったマイレージの期限が切れるのと知り合いに誘われ、一緒にシンガポールに旅行に行くとの内容。 その知り合いは性格的に変った奴なのだそうで、旅行中に何か起きるのではないかとビビっているから、掲示板に書き込んだそうだ。 『来週の月曜日になっても、私の書き込みがなかったら、 「あっ、死んだな・・・」っと思ってくださいという事です(笑) 』と、その投稿は締めくくられていた。 しかし約束の月曜日になっても、書き込みはされなかった。掲示板の常連が、「無事かなあ、矢達さん?」なんて冗談混じりの話をしていた。 しかし、その冗談は、全く冗談ではなくなってしまった。 矢達宏氏は中国の深センでの旅行中に、本当に客死してしまったのだ。死亡原因は泥酔の状態での転落死。 日本へは現地で骨入れをしてから、父母と共に悲劇の帰国となってしまった。 当然、掲示板は戸惑いと、悲しみのに包まれた。この模様は今でも掲示板で読むことが出来る。 矢達宏氏の告別式には、掲示板の常連達も訪れ、参列者数百名、弔電二百数十通も集まった。とってもよい、お葬式だったという。 現在、掲示板は矢達氏の友人に託され、常連達にも意志は引き継がれている。掲示板では、相変わらず馬談義に花を咲いている。 更新が11月とほっとかれてはいるが、ホームページもそのままだ。プロフィールをみると、ちゃんと矢達氏の冗談混じりの自己紹介が読める。 そうインターネットの矢達氏は、まだ死んでいないのだ。このことは、矢達宏氏は草葉の陰でどのように思っているだろう。結構、苦笑いをしているのかもしれない。 いま、インターネットには主催者が亡くなったページはいくつあるのだろう。多分、ほとんどのページは契約が更新されず、消えていっているはず。 しかし、中には矢達氏のページのように、ずーっと続くものもあるのだ。 あらためて、矢達宏氏のご冥福をお祈りいたします。 ○ JRA騎手細江純子を応援するページ http://www.mars.dti.ne.jp/~evaprot/ □□ [Hosaka the G33kSt@r hosaka@sco.bekkoame.ne.jp] |
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