別冊 Mail Magazine Ｒａｄｉｃａ

別冊 Mail Magazine Ｒａｄｉｃａ	1998年10月29日（木）
RADICA EXPRESS ＳＥＬＥＣＴＩＯＮ
MP3が示す、著作権衰亡の道
mp man発表以来、日の目を見たMP3の世界。それ以来、MP3が追い風に乗って、世界中で快進撃を続けている。なんと世界最大の著作権ビジネス帝国、米国でMP3プレーヤーの発売が認められることとなった。　１６日、米国ダイアモンド・マルチメディア社は、全米レコード協会（RIAA）から訴えられ、携帯型MP3プレイヤーの製造を中止するよう裁判所から仮差し止め命令を受けていた。しかし、２６日に審問が実際に開かれて、ダイアモンド社は今後の裁判や控訴審で出荷中止を言い渡されない限り、自由にMP3プレイヤーを出荷できる。　米国でMP3がブームになれば、日本に流行が飛び火するのも時間の問題。デジカメに続く、バカ売れ情報家電になる可能性がある。ちなみに、あのサムソンもMP3プレイヤーを出すらしい。　日本でも１６日、MP3ライフを、強力にサポートしてくれるソフトが現れた。　「CDMVP98Plus!」は、３５種類のオーディオ＆ビデオファイルに対応したプレイヤー兼コンバーター。その上、MP3の再生とコンバート、そしてダイレクトデジタルコピーが出来る優れもののソフトなのだ。つまり、CDMVP98Plus!では、オーディオＣＤをパソコンに入れると、そのままデジタルtoデジタル録音し、MP3ファイルを、一発で作成してくれる優れもの。　CDMVP98Plus!のパッケージやホームページでは、このオーディオＣＤからのダイレクトデジタルコピー機能を大々的に宣伝している。一方、パッケージの裏にはコンピュータソフトウェア協会の「No Copy」マークが光っているのが可笑しい。　こういったMP3の進撃を止めようと、全米レコード協会（RIAA）のみならず、日本音楽著作権協会も激しい動きをしている。　いま「ネットワーク音楽著作権普及・啓発プロジェクトのホームページ」なるものが立ち上がっている。これは日本音楽著作権協会をはじめ、「音楽の分野で権利を有する６団体が共同で設置したホームページ（原文のまま）」。このページでは「ネットワーク上での音楽著作権の普及・啓蒙、及び違法な使用への対策を講じることを目的」しているという。　彼らの言い分は、既得権の確保が目的の様に見えてしまって、ページの文面にも説得力がない。特に、サービス・プロバイダの責任を問おうとしているところは、納得がいかない。　日本でも、音楽著作権の団体とMP3の勢いとがぶつかり、騒ぎになることは必至。近いうちに大きなニュースになるに違いない。 ○ Diamond Multimedia Homepage http://www.diamondmm.com/ ○ 株式会社ノバック：CCDMVP98Plus! http://www.novac.co.jp/soft/98plus/98Plustop.htm ○ ネットワーク音楽著作権普及・啓発プロジェクトのホームページ http://www.music-copyright.gr.jp/ □ □□　Hosaka the G33kSt@r hosaka@sco.bekkoame.or.jp

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