別冊 Mail Magazine adica 1998年10月3日(土)
RADICA EXPRESS SELECTION
感情を持つペットロボット

 オムロンは、ペットのように、かわいがって、親しみを感じられるロボットを実現するため、ネコ型「ペットロボット」を開発した。
 このネコ型ペットロボットの愛称は「タマ」。人から受ける刺激にインタラクティブに反応。 しかも、生き物のように感情や性格を持たせてある、まったく新しいロボットだ。
 ネコ型ペットロボット「タマ」はすごい人気。雑誌、新聞の取材にひっぱりだこ。オムロンとしても、こんな反響があるとは思わなかったという。
 ペットロボットは、 今までのロボットと何が違うかというとなでたり、抱き上げたり、体を触れ合うことで人に慣れていくロボットということ。
 名前を呼ばれると主人を認識、こちらを向いて手を挙げ鳴いたり、優しくなでてやると気持ち良く尻尾を振る。 抱き上げて上げると、腕の中で小さくなり、しばらく静かにていると、そのまま目を閉じて寝てしまう。
 当然、たかれると怒り、急に大きな音がすると、驚いてキョロキョロする。不安を感じると顔を洗ったりと、いかにも生きている本物のネコのように振る舞うのだ。
 これはMACモデルという、外部からの刺激から感情生成するプログラムが搭載されていればこそ出来ること。 飼い方、接し方によってには、怒りっぽい性格のネコになったり、おとなしい性格のネコになったりするそうだ。
 動きはなかなかネコっぽい。開発の時には、ネコ専門家にネコの心理と動作の関連を聞きにいったいったり、ネコの心理を分析するために精神科の先生に会ったりしたそうだ。
 残念なことに、ペットロボットの商品化の予定はない。 しかし、この研究成果は将来、ポストペットの様なバーチャルペットだけの可能性でなく、操作に迷ったらガイドが勝手に出てくるソフトなどに応用されるという。

○ ペットロボットの部屋
http://www.petrobo.com/

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