別冊 Mail Magazine adica 1998年9月18日(金)
RADICA EXPRESS SELECTION
携帯電話の電波を遮蔽する

 公共の乗り物の中で、携帯電話の使用が実質的に禁止されるようになってから久しい。 理由が説明されることが少ないが、話し声がやかましいから、周りに迷惑をかけるからというのではなく、携帯電話やPHSの電波が、 ペースメーカーなど携帯医用機器に影響を及ぼすことからなのだそうだ。
 心臓ペースメーカーとは、不整脈の患者に対して 電気的に刺激を発生することで、正常な脈拍を保てるように工夫された医療機器のこと。
 平成8年3月に公表された、郵政省などで構成される、不要電波問題対策協議会が作成した 『医用電気機器への電波の影響を防止するための携帯電話等の使用に関する暫定指針』によると、携帯電話は 「植え込み型心臓ペースメーカー装着部位から22センチ程度離すこと」とされている。 つまり、通勤電車など込み合う車内では、ペースメーカーの利用者の命が危ないのだ。
 青山学院大学は、心臓ペースメーカーに対する携帯電話などで使う周波数800〜1800MHzの電波の影響を解析することに成功。 電波を安全なレベルにまで遮蔽出来ることがわかった。今後は、携帯電話ごときではびくともしないペースメーカーが出回ることになるだろう。
 ペースメーカー以外でも問題はある。
 発する電波の強さが微弱なために、公式的には人体にまず影響ないとされているPHSに関しても、デジタル携帯電話の1/10程度の出力のため、 人体への影響はさらに問題ないと考えられている。 しかし、一部の学者は人体への悪影響を指摘していて、「携帯電話の使用は1日30分以内が適切」とまで言っている学説があるらしい。
 環境ホルモン騒ぎに隠れて、聞かれなくなってしまったこの問題。 変にヒステリックな騒ぎが収まって、良かったと思っているが、あやしい電磁波グッズはまだ売れているのだろうか?

○ 東京女子医科大学 附属日本心臓血圧研究所:携帯電話とペースメーカー
http://www.twmc.ac.jp/Pacemaker/HandyPhone.html

○ 発掘!あるある大事典 第72回『携帯電話』
http://www1b.meshnet.or.jp/ARUARU/arukeitai/keitai1.htm

○ 電波産業界:電磁環境解説書
http://www.arib.or.jp/denji/kaisetsu/index.html

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